古本、喫茶と散歩なんていうのに引っかかるだけあって、皆さんさすがの読書量。あれだけ自己紹介の時間が長い会というのもなかなか珍しいのではないでしょうか笑。大学二、三年にしてすでに蔵書の処理に困っているというのがおかしかったです。
取りこぼしもあるはずですが、会のなかで皆さんの口にのぼった本のタイトルその他を思い出して書きつらねてみます。
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・いとうせいこう、奥泉光、渡辺直己『文芸漫談 笑うブンガク入門』集英社、2005年
・吉田健一『英語と英国と英国人』講談社文芸文庫、1992年
・シャーロット・ブロンテ『ジェイン・エア』吉田健一訳、集英社文庫、1979年
・イーヴリン・ウォー『ブライヅヘッドふたたび』吉田健一訳、ちくま文庫、1990年
・安岡章太郎、山之口貘
・荒川洋治『忘れられる過去』朝日文庫、2011年
・荒川洋治『詩とことば』岩波現代文庫、2012年
・干刈あがた『ウォークinチャコールグレイ』講談社文庫、1993年
・尾崎一雄『暢気眼鏡・虫のいろいろ』高橋英夫編、岩波文庫、1998年
・小沼丹『小さな手袋』講談社文芸文庫、1994年
・小沼丹『黒と白の猫』未知谷、2005年
この辺でたしか菊地信義の装幀の話。好き嫌いがきっぱり分かれるよね、とか。〈講談社文芸文庫〉のカバー・フォーマットや〈河出文庫〉での装幀、蜂飼耳『孔雀の羽の目がみてる』のチリのことなど。
ちなみに、ひとつ前の〈河出文庫〉では粟津潔が、現在新刊書店に並んでいる〈河出文庫〉(2005年〜、黄色の背)では佐々木暁が、それぞれカバー・フォーマットを考案したそうです。そのときどきの尖ってる人を採用している感じ。ところで昭和29年に始まった初代〈河出文庫〉には装幀者の表記がありませんでした。ひとむかし前は編集者がみずから本の装幀を手がける場合も多かったそうなので、あるいはこれなどもその伝かもしれません。
さらに。〈河出文庫〉に先立つ〈河出市民文庫〉(昭和25年前後)のデザインは猪熊弦一郎によるものでした。これは文庫の表紙に初めて強めの色(オレンジと白の二色)を使ったケースとして記憶されるのではないでしょうか。猪熊はマティスに師事したこともある洋画家ですが、三島の『仮面の告白』(河出書房、1949年)や安岡章太郎『悪い仲間』(文藝春秋新社、1953年)などの装幀を手がけてもいます。そういえばちょうどこの夏に『物物』と題する、猪熊弦一郎が集めた物を! 岡尾美代子が選んで! ホンマタカシが撮影して! 堀江敏幸がエッセイ寄せる! という!(ぜえぜえ)贅沢きわまりない本が出ましたね。図書館に購入希望申請してみようかな。
・ウィリアム・フォークナー『アブサロム、アブサロム!』篠田一士訳、河出書房新社〈池澤夏樹=個人編集 世界文学全集〉、2008年
・三島由紀夫『仮面の告白』新潮文庫、2003年
→『初版本完全復刻版 仮面の告白』というのが河出から出ているみたいです。
・マルグリット・ユルスナール『三島由紀夫あるいは空虚のヴィジョン』澁澤龍彦訳、河出文庫、1995年
・牧野信一『ゼーロン・淡雪』岩波文庫、1990年
・フランツ・カフカ『城』前田敬作訳、新潮文庫、1971年
・『李賀詩選』黒川洋一訳注、岩波文庫、1993年
・内田百閒『百鬼園随筆』旺文社文庫、1980年
この辺で西荻窪話に。盛林堂書房さんは百閒のみならず日本文学の渋いところ、講談社文芸文庫やちくま文庫など文芸系の厳選文庫、ミステリ初版本、60〜80年代を中心とする海外文学、とくに怪奇幻想文学の筋のいい本(森開社系というか、創土社系というか)などを揃えてくれているので、いつ行っても眼が幸せです。この間は人品いやしからぬご婦人がマルセル・シュオブをまとめ買いしている場面に遭遇してしまいました。やはりだいぶ磁場がゆがんでいます。また盛林堂といえば土曜朝一の百円均一本の補充は必見(出る品もおどろきですが、古本者たちの物言わぬすばやい挙措に注目)。均一棚で会おう!…
・レオポルド・フォン・ザッハー=マゾッホ『魂を漁る女』(藤川芳朗訳、中公文庫、2005年)
・ヤン・シュヴァンクマイエル
・マルセル・シュウォッブ『黄金仮面の王』矢野目源一訳、コーベ・ブックス、1975年
・マルセル・シュオブ『架空の伝記』大浦甫訳、南柯書局、1980年
・ダニロ・キシュ『砂時計』松籟社〈東欧の想像力〉、2008年
・松籟社〈イタリア叢書〉のイタロ・カルヴィーノ
・須賀敦子『本に読まれて』中公文庫、2001年
・ナタリア・ギンズブルグ『ある家族の会話』須賀敦子訳、白水Uブックス、1997年
・『ウンベルト・サバ詩集』須賀敦子訳、みすず書房、1998年
→ここに収められた詩篇は河出文庫版『須賀敦子全集〈第5巻〉』にも再録されています。
・堀江敏幸『郊外へ』白水Uブックス、2000年
・堀江敏幸『正弦曲線』中央公論新社、2009年
・金井美恵子『愛の生活』筑摩書房、1968年
・ジュリアン・グラック『シルトの岸辺』安藤元雄訳、ちくま文庫、2003年
・エリザベス・ボウエン
・ジャン・ルノワールの映画『ピクニック(1936)』(バタイユの奥さんが出てるとか)、『河(1951)』(吉田健一が好きそうな設定だとか)
どうも半分ぐらい忘れてる気がする…
メールくだされば補筆・訂正いたしますのでお気軽にー
